去る11月4日(金)~6日(日)の3日間、茨城県小美玉市・希望ヶ丘公園を会場に、「第55回日本女子ソフトボールリーグ」の最終順位を決定する「順位決定節」が開催された。
この「順位決定節」は、レギュラーシーズン(第1節・第2節・交流節・第3節・第4節・予備節)の結果・順位に基づき、プラチナセクション1位・2位、サファイアセクション1位・2位の4チームを「Aブロック」、プラチナセクション3位・4位、サファイアセクション3位・4位の4チームを「Bブロック」、プラチナセクション5位・6位、サファイアセクション5位・6位の4チームを「Cブロック」に振り分け、各ブロック内で1回総当たりのリーグ戦を実施。各ブロックの1位~4位を決め、「Aブロック」では1位・2位のチームが「優勝決定戦」、3位・4位のチームが「3位決定戦」を、「Bブロック」では1位・2位のチームが「5位決定戦」、3位・4位のチームが「7位決定戦」を、「Cブロック」では1位・2位のチームが「9位決定戦」、3位・4位のチームが「11位決定戦」を、それぞれ実施し、本年度の「日本リーグ優勝」チームを決めるとともに、全12チームの「最終順位」を決定した。
ここでは5位~8位を決定する「Bブロック」の戦いをふり返ってみたい。
【Bブロック】
プラチナセクション3位:VONDS市原
サファイアセクション3位:花王コスメ小田原 フェニックス
プラチナセクション4位:YKK
サファイアセクション4位:平林金属 Peachblossoms
日本リーグ5位~8位を決めるBブロックは、初日(11月4日/金)、第1試合でプラチナセクション3位・VONDS市原とサファイアセクション3位・花王コスメ小田原 フェニックスが対戦。花王コスメ小田原 フェニックスが2回裏、2四球とバント安打で一死満塁とし、1番・岡田南の適時打で二者が還り、2点を先制。 VONDS市原もその直後の3回表、秋山舞花、加藤花澄の長短打で1点を返し、1点差に迫ったが、その後は花王コスメ小田原 フェニックスの先発・左腕の萩原愛、「エース」朝比奈さくらとつなぐ投手リレーの前に追加点を奪えず、2-1のまま、試合終了。花王コスメ小田原 フェニックスが僅差の接戦をモノにし、初戦を勝利で飾った。 第2試合では、初戦を落としたVONDS市原がダブルヘッダーとなり、プラチナセクション4位・YKKと対戦。VONDS市原が初回に4安打を集中し、1点を先制し、有利に試合を進めていたが、4回裏、YKKが大内麻里奈の逆転ツーランで試合をひっくり返し、続く5回裏にも近野結美のタイムリー、宮坂佑希のツーランホームランで3点を加え、5-1で初戦に快勝。VONDS市原はダブルヘッダー連敗となり、勝ち星なしの2敗目を喫した。 第3試合では、第1試合で初戦に勝利した花王コスメ小田原 フェニックスとサファイアセクション4位の平林金属 Peachblossomsが対戦。平林金属 Peachblossomsが2回表、安打、犠打、内野ゴロで二死ながら走者を三塁まで進めると、1番・植村華がライト前にタイムリーを放ち、先取点。結局、この1点が「決勝点」となり、1-0の完封勝利を収めた。 2日目(11月5日/土)、第1試合で初日のダブルヘッダーに連敗し、未だ勝ち星のないVONDS市原と、花王コスメ小田原 フェニックスとの息詰まる投手戦を最少得点差の1-0で制し、白星スタートで意気上がる平林金属 Peachblossomsが対戦。初日の連敗で「奮起」したVONDS市原の打線がようやく目覚め、13安打・9得点の猛攻。9-0の大差で初勝利を挙げ、通算成績1勝2敗とした。 第2試合では、初日のダブルヘッダーで1勝1敗の花王コスメ小田原 フェニックスと、VONDS市原との初戦に5-1と快勝したYKKが対戦。花王コスメ小田原 フェニックスが初回、中村仰の適時二塁打、荻野真鈴のタイムリーで2点を先制。3回表には岡田南の三塁打と犠牲フライで3点目を挙げ、このまま押し切るかと思われたが、YKKが4回裏に反撃。連打で無死一・二塁とし、宮坂佑希のスリーランで同点。「一振り」で試合を振り出しに戻した。3-3の同点のまま、試合は延長タイブレークにもつれ込み、8回表、花王コスメ小田原 フェニックスがタイブレークの走者を犠打で確実に三塁へ進め、三浦亜優香のセンターへの犠牲フライで三塁走者が還り、勝ち越し。その裏、YKKに得点を許さず、4-3で競り勝ち、通算成績2勝1敗とし、「Bブロック首位」の可能性を残した。 第3試合では、ともに1勝1敗で並ぶ平林金属 PeachblossomsとYKKが対戦。YKKが初回、二死満塁から「監督兼任」の青木千秋の走者一掃の右越二塁打で3点を挙げ、試合の主導権を握ると、1点を返され、迎えた5回裏には、またしても青木千秋の満塁の走者を一掃する二塁打が飛び出す等、4点を追加。青木千秋の3安打・6打点を挙げる大活躍で7-1の大差で勝利を収め、通算成績2勝1敗。敗れた平林金属 Peachblossomsは1勝2敗となった。 この結果、花王コスメ小田原 フェニックスとYKKが2勝1敗、VONDS市原と平林金属 Peachblossomsが1勝2敗で並ぶ形となったが、「直接対決」の勝敗で順位が決定され、ともに「直接対決」で勝利している花王コスメ小田原 フェニックスの1位、YKKの2位、VONDS市原の3位、平林金属 Peachblossomsの4位が決定し、「最終順位決定戦」に臨むことになった。 最終日(11月6日/日)、「7位決定戦」はVONDS市原と平林金属 Peachblossomsが対戦。Bブロック・リーグ戦では9-0で大勝していたVONDS市原が「有利」かと思われたが、この試合では平林金属 Peachblossomsの打線が爆発! 12安打・8得点の猛攻で8-0と大勝。平林金属 Peachblossomsの7位、VONDS市原の8位が決まった。 「5位決定戦」は、花王コスメ小田原 フェニックスとYKKの対戦となり、YKKが初回、近野結美、宮坂佑希の長短打で先取点を挙げ、3回表には東郷佑実の左中間二塁打から追加点のチャンスをつかみ、宮坂佑希が2打席連続のタイムリーを放ち、2点目。宮坂佑希のチームの全得点を叩き出す活躍もあり、2点のリードを奪うと、このリードを「エース」市六有那が7安打されながらも決定打を許さぬ粘りのピッチングで守り切り、2-0の完封勝利。YKKの5位、平林金属 Peachblossomsの6位が決まった。 |
第5位・YKK 第6位・花王コスメ小田原 フェニックス 第7位・平林金属 Peachblossoms 第8位・VONDS市原 |
チーム |
VONDS市原 (プラチナ3位) |
花王コスメ (サファイア3位) |
YKK (プラチナ4位) |
平林金属 (サファイア4位) |
勝数 | 敗数 | 順位 |
VONDS市原 | ●1-2 | ●1-5 | ○9-0 | 1 | 2 | 3 | |
花王コスメ小田原 フェニックス | ○2-1 | ○4-3 | ●0-1 | 2 | 1 | 1 | |
YKK | ○5-1 | ●3-4 | ○7-1 | 2 | 1 | 2 | |
平林金属 Peachblossoms | ●0-9 | ○1-0 | ●1-7 | 1 | 2 | 4 | |
最終順位決定戦